【長編】FOUR SEASONS
麻里亜へ投げかけた笑顔を凍りつかせて、そのまま固まるあたし…。

顔に斜線が降りて、冷や汗が背中を流れていくのを感じた。

「本当なのね?」

麻里亜の鋭い問いかけに、あたしはようやく金縛りから解けたようにハッとした。

「………っ、麻里亜…しいぃぃぃぃぃっ!!声大きすぎっ!」


ああ、どうしよう。

クラスのみんなに聞こえていたよね。

麻里亜のバカ!なんだってこんな大声で…

……って、何でみんな平然としているのよ。

あたしの動揺を物ともせず何故かクラスのみんなは、あたしを見てニヤニヤと笑っている。

どういうこと?

クラスの全員が知っているって事なの?


< 298 / 323 >

この作品をシェア

pagetop