【長編】FOUR SEASONS
「今朝聞いたのよ。学校へ来たらすぐに先生の教官室に来る様にって昨夜メールがあって、行ったらいきなりこの話よ。」

「先生は、いつから知っていたのかしら?」

「それは聞いたけど教えてくれなかったわ。で、クラスのみんなにこの事をメールで回すように言われたの。この後孝宏先輩との約束があるからってすぐに部屋を追い出されて…。」

クラス全員にメールって…クラス以外にもあっという間に広がっちゃうじゃないの。

どういうつもりなの?孝宏…。

また何かあったら…って、いつも一番慎重なのはあなたなのに…。


その時―…


あたしを動揺させている張本人、孝宏の声が耳に飛び込んできた。

それこそ大音量で…。


  『俺は2―Cの沖崎孝宏だ。みんな俺の話を少しだけ聞いて欲しい。』


全校一斉放送で流れる彼の声に、あたしは目眩がして思わず麻里亜に支えてもらわなくてはいけないほどだった。


孝宏…2回目だよね。


もう…どういうつもりなの?


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