【長編】FOUR SEASONS
「どうだ?爆弾宣言。
これでおまえは全校生徒に認められた俺の婚約者だぞ。
おじさんとの約束も果たしたしな。」

「パパと…?」

「ああ、二度とふたりが誰かの妬みで怪我をしたりしないように、しっかりと愛し合っている事をみんなに知ってもらって、婚約している事を公表する事をおじさんと約束してたんだ。」

「だからって…もっと方法はあるでしょう?」

「手っ取り早いだろう? それに誰の印象にも残って効果的だ。」

屈託なく笑う彼の前に言い返す気力も失せてしまう。

「バカ…。」

「ああ、バカだよ。優華のためならどんなバカだってやってやる。」

そう言うと孝宏はあたしを抱きしめてそっと唇を寄せてきた。

クラス中の視線が背中に突き刺さる。


それでも…その腕から逃げようとは思えなかった。


あまりにも温かくて…


あまりにも幸せで…。


孝宏…あなたに出会えてよかった



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