【長編】FOUR SEASONS
新生児室のガラス越しに、小さな命が静かに眠っているのを覗き込む。
クロードが2才になる娘の沙紗(さしゃ)を抱いて、嬉しそうにガラスの向こう側で眠る双子を指し「あの子達だよ」と教えてくれる。
そこに眠る小さな双子の赤ちゃんを、右京に見えるように高く抱き上げると、興味深げに見つめ一人をを指差してた。
「あ~い。」
そう言って俺の腕から身を乗り出すようにして、ガラスにぺったりと両手とおでこをつけて、赤ちゃんを覗き込む。
「あ~い~。」
片言で天使の微笑を振りまく右京にみんなで微笑んでしまう。
「右京。この娘たちはねオジサンの子どもなんだよ。右京が気に入ったのならひとりお嫁さんに貰ってくれるかな?」