【長編】FOUR SEASONS
いつか、そんな日が来ることもあるのかもしれない。

未来の事はわからないけど、それが運命なら必ず巡り逢う日が来るんだろう。

俺と優華が、クロードと麻里亜がそうであったように。

双子の眠るケースには光林 蒼(あおい)・茜(あかね)と二人の名前を掲げたプレートが見える。

「蒼と茜か。クロードがつけたのか?」

「ああ、蒼の生まれた昨夜は月が蒼かったんだ。
その1時間後、夜明けと共に生まれてきたのが茜だ。」

「双子なのに夜と朝の名前なのか?」

「不思議だろう? 生まれた時間が僅か1時間にも満たない位しか変わらない双子なのに、蒼は蒼い月の照らす光の中に生まれ、茜は朝焼けの太陽をいっぱいに受けて生まれた。」

「綺麗な名前ですね。」

優華の言葉に紫の瞳を細くして微笑むクロードは、とても幸せそうだ。


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