【長編】FOUR SEASONS
麻里亜との結婚は大騒ぎだったが、ふたりを応援してよかったと今は心から思う。

｢そうかな。ありがとう。この子達がどんな人生を歩む事になるのか…。」

クロードの何かを思い出すような遠い目で呟くように続けた言葉に、俺は胸が騒ぐものを感じた。

｢人は運命によって引き寄せられ、出会い、愛し合い別れていく。
この子達が護り護られる伴侶を得て、幸せな人生を歩んで欲しいと願わずにいられない。
一人で抱えるにはあまりにも辛い…とても大きな運命を背負った娘たちだから…。」

その言葉が、俺の遠い日の記憶を引き出していく。

『沖崎君、キミは彼女を命を懸けても護りたいと思う？』

クロードのあの言葉が俺の中の何かを変えた。

そして俺の中に眠る優華を護るだけの勇気と力を引き出してくれた。

あの言葉がどんなに俺に深く突き刺さったのか、どんなに重い言葉だったかクロードは気付いているんだろうか。


この先生との出会いもまた


俺にとっては必然だったのだと思う。


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表紙・目次

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