【長編】FOUR SEASONS
私に巻き込まれて怪我をさせることだけは避けたい。


麻里亜にはいつも助けてもらってばかりなのに、こんなことに巻き込んでしまって・・・。


顔を上げキッと佐知子と呼ばれた先輩を見上げ言い放つ。

「麻里亜は離してください。彼女は関係ないわ。」

そうよ。

できるだけ凛と通る声で
恐れを見せずに
そう、負けるわけにはいかない
麻里亜を守らなくちゃ
怯え何て見せちゃダメ

今にも震え出しそうな体に、鞭を打つように叱咤しながら、必死で麻里亜をこの場から引離すよう要求する。

「用があるのはあたしだけなんでしょう?それとも関係のない娘を巻き込むのが先輩のやり方なんですか?」


佐知子先輩が一瞬目を見開いて、それからにやりと笑った。

「あんたの希望どおり、友達はここに置いて行ってあげるよ。いい度胸だね。」

数人の先輩に腕や胸倉をつかまれ身動きできない状態にされ、引きずられるようにして余り見覚えの無い校舎の一角に連れて行かれた。


< 32 / 323 >

この作品をシェア

pagetop