【長編】FOUR SEASONS
それから一週間

優華が学校に戻ってきた今日。
彼女に暴行を加えた生徒たちの処分が決まった。

一ヶ月の停学処分だった。

こうなった原因が俺にあるのは解っている。

自分のことを棚に上げてとは思ったが、それでも彼女たちの処分が甘いと俺は先生に食って掛かった。

先生は、退学という話もあったが、優華と優華の両親がそれを望まなかったのだと説明した。


胸が詰まる思いだった…。


優華…。
何故そんなにも強く優しくなれるんだ?

俺が知っていた幼い優華は、いつも俺にくっついて遊んでいる、少し泣き虫の小さな女の子だったのに。

いつの間にか見かけとは随分と違う、芯の強い優しい女性に成長していたんだな。



俺は…?


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