【長編】FOUR SEASONS
最近の俺の写真が変わったのは事実だ。

優しい表情をするようになったと、カメラマンの宮本さんが喜んでいた。
優華が好きだと言ったこの写真も、実は優華の事を宮本さんに話していた時のものだった。
『孝宏がノロケを言うなんてねぇ』とかって宮本さんにはからかわれたけど…。
そんな事も恥ずかしいとは思わないくらいに俺は優華に溺れている。
優華のおかげだよ。俺がこんなに優しい穏やかな表情をできるようになったのは。

俺が心から欲しいのはおまえだけだよ。
そう伝えたかった。

それなのに・・・

「そっか、先輩好きな人いるんですね?その人、先輩のこと気付いてくれないの?先輩告白しないんですか?」


・・・・・って、それはないだろう?


思いっきり凹む。

俺の事本当になんとも思ってないんだな優華って。

そう思って優華を見たとき・・・・俺は信じられないものを見た



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