【長編】FOUR SEASONS
Summer 記憶のカケラ
『えええええっ?孝宏先輩と夏祭りに行く?本気なの優華?』
あたしが先輩とお祭りに行くって言った途端、携帯が壊れるかと思うくらいの大音響で麻里亜が叫んだ。
思わず思いっきり耳から離す。
まあ、こう言われる事は覚悟していたけどね…。
「だ、大丈夫だと思うよ。ほら、先輩が家まで迎えに来てくれるって言ってたし。」
『それが一番心配なんじゃない』
麻里亜は最近やたらと孝宏先輩を敵視してるみたい。なんでだろう?
『先輩に下心が無いと思ってるの?優華。あの先輩の女関係の噂は半端じゃないんだよ?
確かにあの事件以来一切中途半端な関係は断ったみたいだし、優華には手を出したりしていないのは分かっているけど…。
でもね? いつまでそれが持つかなんて分かんないのよ?
いつ狼になるかわからないんだから。聞いてるの? 優華!』
携帯を耳から離し、手鏡を持つように目の前に持ってきてもちゃんと聞こえる。3m離しても聞こえそうな大声でエキサイトしている麻里亜をどう宥めるか暫し考える。
凄いよねぇ、この音量って…。
それだけあたしを心配してくれているのだと思うと、麻里亜の気持ちがとても嬉しかった。
あたしが先輩とお祭りに行くって言った途端、携帯が壊れるかと思うくらいの大音響で麻里亜が叫んだ。
思わず思いっきり耳から離す。
まあ、こう言われる事は覚悟していたけどね…。
「だ、大丈夫だと思うよ。ほら、先輩が家まで迎えに来てくれるって言ってたし。」
『それが一番心配なんじゃない』
麻里亜は最近やたらと孝宏先輩を敵視してるみたい。なんでだろう?
『先輩に下心が無いと思ってるの?優華。あの先輩の女関係の噂は半端じゃないんだよ?
確かにあの事件以来一切中途半端な関係は断ったみたいだし、優華には手を出したりしていないのは分かっているけど…。
でもね? いつまでそれが持つかなんて分かんないのよ?
いつ狼になるかわからないんだから。聞いてるの? 優華!』
携帯を耳から離し、手鏡を持つように目の前に持ってきてもちゃんと聞こえる。3m離しても聞こえそうな大声でエキサイトしている麻里亜をどう宥めるか暫し考える。
凄いよねぇ、この音量って…。
それだけあたしを心配してくれているのだと思うと、麻里亜の気持ちがとても嬉しかった。