【長編】FOUR SEASONS
祭りの雑踏が遠のく…


世界から音が消えて、俺と優華の鼓動の音だけが聞こえる…


甘く優しく触れるだけのキス…


触れている部分から想いが溢れ出してくる。


その時間は一瞬のようで、永遠にも感じられて…

余りにも甘美で…

余りにも優しくて…

唇が離れると胸が締め付けられるように切なくなった。


多分優華はファーストキスだったんじゃないだろうか?

頬を染めて照れたように俺から視線を反らそうとしている姿が初々しい。

そんな優華の頬に手を添え、俺のほうを向かせると、瞳を覗き込みもう一度触れるだけのキスをした。


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