【長編】FOUR SEASONS
「優華好きだよ」
唇が触れる瞬間小さな声で言ったのを彼女は聞いていただろうか・・・。
ふわりと優華の香りが広がり胸に熱くしみこんでいく。
唇の触れた先から、甘く熱く溶けていきそうな感覚が広がっていく。
キスってこんなに切なくて甘いものだったって俺は初めて知った。
俺にとってもこれが初めての本物のキスだったのかもしれない。
触れていた唇は離れた後もずっと熱くて…
優華の柔らかい唇の感触がいつまでも残っていた。
キスに託した俺の想いを彼女は感じてくれただろうか。
こんなにも胸が熱くなる
恋焦がれると言うのはこういうことなのだろうか
――好きだよ――
++ キス Fin ++