The Lovable Girl
『…シャーペン。
どんな色??』
這うようにして床を探すことりの横に、同じように並ぶ俺。
ことりの横顔が、今は至近距離で見える。
「えっとー、確かピンクだったと思う。」
そう言った、ことりのくるんとした目は、焦ったように戸惑っていた。
…どうやら、結構近い俺との距離に、意識してるみたいだ。
俺が自意識過剰とかじゃなくて、本当に。
現にことりは、チラチラと床と俺の顔を交互に見ながら、顔を赤くしている。