The Lovable Girl
『……っ』
真っ白になった呼吸を、整えて。
手元にあった受験票と、目の前にある数字を見比べる。
『11306…』
掲示板にある受験番号を、ゆっくりと言葉にする俺。
俺の受験票にもしっかりと、“11306”の文字が刻んである。
『……。』
見間違えじゃ、ないよな…??
不安や心配が入り混じって。
でも、驚くぐらい胸が弾んでいて。
何度も何度も、自分の受験票と掲示板を交互に見つめる。