The Lovable Girl
「何言ってるの、仁くん。
この俺が落ちるわけないじゃ~ん。」
そんなふざけた口調とともに、圭が馴れ馴れしく肩を組んでくる。
いつもは突き放すところだけど、そうする気分じゃないのは、今とても嬉しいから。
今はこのふざけた圭と、喜びを分かち合っていたい。
「あー、でもよかった。
これで姉ちゃんの代わりに、俺がこの学校に通ってあげられる!」
そう言って笑う圭は、本当に嬉しそう。
頭のなかにはお姉さんが浮かんでるのか、優しい目をしている。