駆け引き×スクープ3~Red Devil 赤い悪魔~
んなことって!!
あの事件から2週間経って……穏やかな日々が続いていた。
栗塚さんとは病室が違う。
栗塚さんは確か今日、退院だっけ……
「あーぁ、私も早く仕事復帰したい……」
まぁ、今回の事件で記事載せてもらったけどさ?
早く仕事復帰した~~~い!!
頭の中がモヤモヤする!!
ーコンコン
ドアのノックの音
だけど私は聞こえてなくて
「あ~~~もぉっ!!」
枕をドアの方に投げつけた。
ーガチヤ
「夏梨名ちゃん?入っ……て、おっと」
入ってきた栗塚さんの顔面に見事命中!!
…はしなくて、栗塚さんは軽く片手でキャッチした。
あ、クソっ!!
あれ?何で悔しがった私!?
「す、すいません!!」
「いや、平気」
私の方に寄って、枕を投げて私によこす。
私は枕をキャッチして、元の場所に置く。
栗塚さんは私服、ではなくいつものスーツで
不思議に思って聞いたら
「これから本部行って始末書」
と、苦笑気味に言った。
「始末書、って何でですか?」
「夏梨名ちゃん助けようと躍起になって単独行動したから、かな?」
「すいませんっしたぁ!!」
ベッドの上ですかさず土下座
したら栗塚さんは『怪我してんだから動かない』なんて言ってくれちゃって
「それに怪我したから保険金がおりたし?」
「ぶ」
そう言いながら栗塚さんはベッドの脇にあった椅子に座った。