駆け引き×スクープ3~Red Devil 赤い悪魔~





ボンっ、と音を立てて爆発した私の顔




だめ……許容オーバーです……




「嫌だった?」




栗塚さんが聞いてくる。



「ちがっ……!!」




とっさに否定してしまって、




次の言葉なんて考えてないのに




なのに栗塚さんは今まで見たなかで一番楽しそうな顔をしていて、




「どう思ってんの?俺の事」




なんて聞いてきて、




なんか悔しいって思う自分がいて、




「栗塚さんが…私の事どう思ってるか言ったら……私も言います。」



なんて反抗したけど




「好きだよ」




即答で答えられてしまった。




大人の余裕!?




「好きだよ。月詠……」



初めて呼ばれた名前に、ドキッとする暇もなく、栗塚さんは私の頬を両手で挟んで




「好きだ……」




そう言いながら、次々に私の顔にキスを落としてくる。




額、こめかみ、瞼、頬……




たくさんの場所をキスされて、もう唇以外は残ってない。




コツン、と額を合わせて、私の瞳を、その灰色の瞳で見つめる栗塚さん。



「答えて……?」




私はまた追い詰められる側になってしまって……










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