駆け引き×スクープ3~Red Devil 赤い悪魔~





そうね、




私に出来る事を精一杯やればいいのよ。




タクシーは止まり、私は降りた。




降りた場所は警視庁




受付で神田を呼び、待つ。




「赤川!!どうしたんだよこんな時間に……」




走ってきた神田の顔に、緊張が窺えた。




やっぱり、神田もあの動画を見たのね……




神田に事情を話すと、神田は情報犯罪科という部屋に私を通してくれた。



中には沢山のコンピューターがあり、見慣れない機械もある。




そこに桐谷君を見つけ、見知った顔に安心する。



「桐谷君も知ってるのね?あの動画の事……」



「うん、しずなちゃんも見たんだ……」




桐谷君の隣にパソコンを前に座ってる人は情報犯罪科の刑事だと紹介され、私も軽く自己紹介をした。




「ねぇ……今、月詠、どうなってるの?」




神田に詰め寄る。




「それが……リアルタイムで流されてるしくて今は映像が切れてるんだ……だから夏梨名ちゃんの安否がわからない。」



「そんな!!月詠は今どこにいるかもわからないの!?誰も月詠を助けてくれないワケ!?」




月詠は、死んじゃうの……?




先程見た動画の、腫れた顔の月詠




いや……!!




「赤川!!落ち着けっ!!居場所は特定できたんだ!!」




神田の話を聞くと、




初めは動画を配信していた場所がネットカフェで、動画に映る背景で照合して居場所を突き止めたらしい。




だが今度は動画を配信した場所を変えたらしく、どこかの廃工場に変わったらしい。




「なんで場所を変えたの…?」



「リアルタイムで流す為だと思う。」




痛めつけている姿をリアルタイムで流すため?











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