秘密の涙.
「あっ…人、いたんだ。」



「あっはい、私…が寝てたのも
悪いんですけど…」

何だか申し訳なくなって
地面に視線を落とす。



「いつもここは店員さんが
いないから…驚いたよ」



と涙を流しながら微笑むその人に、
少しだけドキッとしてしまった。


…てか、田中のおじいちゃん
ちゃんと仕事しろよっ!



「じゃあ、これ返すね」


と私にDVDを差し出した。


「あっはい…すいません」


と言いながら、勇気をだして
またその人の顔をみてみた。
< 5 / 10 >

この作品をシェア

pagetop