キミが好きで
『ぢゃああとでな』

そう言って私の頭をくしゃっと撫でて
あの素晴らしい笑顔で
涼介くんは自分の教室へ向かって行った

まだドキドキがおさまらない…

どうにか落ち着かせようと深呼吸して教室へ入った
大ちゃんがまだ来てないよう祈りながら

ガラララッ…

ドアを開けて教室を見渡すと…パチッ…

いつもはこんな早いはずがない大ちゃんがいて
真っ先に目が合ってしまった

けどすぐに目を反らされてしまった

ちょっと気まずかったけど席も近いし
軽く挨拶してみた

「大ちゃん…おはよ」
『おぉ…おはよ』

何だかいつもと違う大ちゃん
昨日のこと引きずってるのかな…

それとも…涼介くんと登校してるとこ見られた?!

『…昨日ごめんな。あとメール返せなくてごめん…寝ちゃって(笑)』

「う、ううん!!全然平気っ!!!そ、そうなんだ!治って良かったね!!!」

いつも通りの大ちゃんで安心したのか嬉しくって
噛みまくってしまった(笑)

『おぉ!ありがとな。あ!あと…涼介と頑張れよ♪ニヤリ』

…やっぱり見られてたんだ(__)

「う、うるさい///」

恥ずかしかったけど
何より普段の大ちゃんで良かった♪

『まぁ何かあったら俺んとこ来い笑!相談くらいならのるよ』

そう言って昔から何かあるたびしてくれる頭をポンポンって叩く励ましをくれた

「ありがと…」
やっぱり大ちゃんの声や手はすごく落ち着く…

まあ手は小さいんだけどね(笑)
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