シュガースパイスな君

「そんなんじゃ、思い出すものも思い出せないじゃない。ちゃんと2人で考えることなんだよ。これは」

隆雅も
「あいつはきっと思い出すよ。琥珀も……信じろよ…大地を…」


そして2人は帰った。
その後に、隆雅から電話がきた。
『あいつ…大地な…?この間見舞いに行ったら寝てて…寝言でなんて言ったと思う…?琥珀って……泣いてた。』

え……?

『まだ病院にいるから…少しでもいいからさ…行ってやれよ。手作りケーキも忘れんなよ?』

ケーキ?

「な…んで…?ケーキなの…?」
『お前……毎年、珠蕗にバレンタインにチョコレートケーキ送ってただろ。あれは大地の大好物でよく俺のも奪って食べてた。』
「嘘……だって、ホワイトデーに贈り物と一緒に付いてた大地の手紙には……いい意味の言葉なんてひとつも……まずいからこんなもん寄越すな。とか…あれでどれだけ泣いたことか、まあ、お陰で料理は得意になったけど……。」
『あぁ、あいつは素直じゃねぇからなぁ…。とりあえず明日チョコレートケーキ…2つよろしくな!』

んっ!?2つ!?

「あんたのも?」
『とーぜん!!』
「わかったよ…。明日。放課後、迎えに来てね……?」
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