シュガースパイスな君

愛の最果て 大地の記憶、琥珀色の愛と光

【琥珀Side】

「重いぃぃ。」
事の始めはさっきの大地の言葉から。
□■□■□■□
「そろそろ慣れた?」
「そこそこ…。」
「そっか…。」

大地が家に来てから1週間。
何の問題もなく過ごせている。
まぁ、学校には2人ともあんまり行ってないけど…。

「おい。」
不意に大地があたしを呼ぶ。
「ん?」
「眠い。」

まぁ、いつもこんなことばっかり言うんだよね。この人。

「寝れば?」
「お前は?」
「へっ?」
「お前も一緒じゃなきゃヤダ。」

なんでこう…恥ずかしいことをサラっと。前よりも甘えてくるし…可愛いけど…。

「まだ、夕方じゃない。4時だよ?」
「…………。」
あ、ヤバイ。若干怒っちゃった。
「ごめんね?そんなに眠い?」
「ん。眠い。」
「寝たい?」
「寝たい。」

――きゅうぅうぅん…
そんな可愛いこと可愛い顔で言わないでぇ〜…。

抱きしめたい衝動に駆られてると……。
「俺はお前と寝たいんだけど。」
「…っ…/////」

“お前と”を妙に強調して言うからあたしの顔は真っ赤。

「いい?」
「うん/////」

□■□■□■□
そして、今に至る。

「大地ぃ。重いよぉ。」
「すぅ…すぅ…」

大地は既に寝てて。
「……くぁ…。」
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