シュガースパイスな君

卒業式と琥珀〜大地〜

【大地Side】

卒業式とかかったりぃ〜
とか思ってたら、卒業式は終わっていた。んで教室に戻る。
おれの横で号泣する颯太。こいつはおれの一年の頃からの親友。まあ今日から会えなくなるわけだが。理由なんて簡単。高校が違うから。しかもおれは珠蕗財閥の息子だから通う高校は金持ちがいくとこ。命を狙われるような奴が行くようなトコ。学年の大半が行く東校はセキュリティが甘い(らしい)
まあそんなことおれはどうでもいい。……と言ったら“冷めすぎ”と言われた。まあ気にしないでおく、それは良いところだと言われたこともある。

「眠みぃから帰る。」
「え〜〜〜。帰んの?帰っちゃうの?もう会えないかもしれないのに?」
「めんどい。じゃーな。」

「キャーーーー!!」
これにいつもビビる。振り返ると女がこっちをガン見してる。うぜぇ。
「大地様は卒業式でも涙を見せないのね!!」
いや、泣く意味が分かんねぇし……。
そそくさと帰る。相手にしてらんねぇ。

―――ガチャッ
家に帰ってきても何もいわない。言ってもしょうがねぇしな。誰もいないし。

ブブブッブブブッ

誰だよ。
ケータイをみる。
ってなんだよ。いきなり、おふくろかよっ……。

「なんだよ。いきなり」
『あっ、やっと出た。大地。今から駅前の時計台前に行って、琥珀ちゃんとこの間行った新居に行って、今日からそこで生活してね。荷物は全部向こうに送っておいたから。じゃっ…ブチッ…ツーツーツー』

今、おふくろ何つった!?荷物は全部向こうに送っておいた!?

急いで自室を見る。そこは…もぬけの殻………

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