シュガースパイスな君
【琥珀Side】

―――んっ…

目を覚ます。
時間を確かめようと
動こうとして気づく。

あたし大地に抱き締められてる―!?

あたしが握っていた大地の手は、今度は、
大地があたしの手を握っていた。

「大地……」
「すぅ…すぅ…」

あたしが大地の手をそっと解こうとすると、

――ぎゅうー…

大地はあたしの手と身体を強く包み込んで、放そうとしない。

「大地…。ごめんね。ちょっと離れて?」
「ん……。すぅ…」
大地は腕から力を抜いてくれた。けど手は放してくれなかった。

それでも時計は見えるからいいか
と思って時計を見ると
あれから4時間程経過した9時頃。
「大地…。もう9時だから起きよう?」
「…んっ……ん〜?」
「起きよう?」
「ん〜」
「大地?」
おかしいな、いつもこんなに寝起き悪くないのに…
「大地。どうしたの?」
「……なにが…?」
寝起きの声ってどうしてこんなに可愛いんだろうか/////
ってそーじゃないや…
「悪い夢でも見たの?顔色悪いし…まだすごく眠そうだし。」
「……琥珀って…すごいね…。」
「…なにが?」


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