シュガースパイスな君
…………仕事早えぇ〜
って何おれは感心してんだ。
ま、いいか。とりあえず、駅前行くか……。

そのまま歩いて、時計台前に……
まだ来てねぇのか…?

少し待つ……そしたらいきなり、なんか超可愛い女が話し掛けてきた。
「あ、あの……珠蕗大地…さんですか?」

「…………そうだけど…琥珀?」

なんとなく、おふくろが電話で言ってた、この間、婚約者名簿でみたどこか懐かしいその名前を言ってみた。案の定、女……琥珀は

「もしかして、月代琥珀?」

「……!」

面白いくらいに驚いてる。

「じゃあ、行こ…?」

笑いを堪えて、琥珀の手を引きながら言う。

「あの……どこに向かってるんですか?」

突然、琥珀が口を開く。

「え……?俺たちの新居だけど…聞いてない?」

「あ〜。新居、新居かぁ……ってなんで!!???」

やっぱ面白い。
こんな女、なかなかいねぇ。
容姿端麗、頭はいいか分かんねぇけど、たぶんいいから才色兼備。でもって器量よし。……完璧じゃねぇか。
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