シュガースパイスな君


「だぁかぁらぁ」
「どわっ!!」

無理矢理大地の顔を見る。と

「あぁー!大地真っ赤ぁー!」

そう、リンゴの如く、トマトの如く真っ赤っ赤!!

「だから見んなって…」
「ふふっかぁわいぃー!」
「ぅるせっ/////」

けど、嬉しい…

「ありがとね。」

ニコッと微笑むと…

「ごめ…頭痛てぇ…」
「大丈夫…?」
「あ、あぁ…っ…」

そういっても大地はつらそうで…

それから随分経って、大地は事切れたように眠りに就いた。


――――……

翌朝起きると、大地は幸せそうに眠っていた。
そして不意に目を覚ます。

「あ、起きた?」
「……ん。」
「……?」

大地の様子がおかしい。

「おれってさぁ…今まで…」
「……?どうしたの?」
「今日って10日だよな?」
「うん?」

どうしてそんなこと聞くんだろう、考えていたら、ふと思い出す記憶のこと……まさか…ね?
でも…もしかしたら…さ…
聞いてみよう。黙ってたって仕方ないんだ。

「大地…もしかして…記憶…戻ったの…?」
「記憶?いや…おれはちゃんと全部おぼえて――」
「…?」
「琥珀のこと、だけ曖昧…だ…」
「…うん…そうだよ…大地はあたしの事だけ…おぼえてなかった…。」
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