GIRL
「本当は、浅水さん速水君に言い寄ったんでしょ!じゃなきゃ恵子と別れるわけないじゃん!」

「そうだよ!恵子と速水君ラブラブだったもん!」

しょぼい反撃…。
私はこんなのなれっこだから痛くもかゆくない。

「じゃぁ、私はどうすればいいの?速水君には手を出さないと誓えばいいの?そんなのお安い御用だわ。いくらでも誓ってあげる。そんな事で私の貴重な休み時間を無駄にするなんて…。」

女子達はさらに反撃を続けてきた。

「そんなこと?あなたにはそんなことでも私にとっては重要な事なの!謝りなさいよ!」

私は、少しあきれながら
「ごめんなさい」
と謝った。
だけど、その謝り方が気に食わなかったのか、女子達は私の頭をがしっとつかみ床に押し付けた。

「土下座して謝りなさいよっ!」

さすがにここまでくると悪質だ。
そのとき、



「あんたらっ!何してんのさ!」


「なっ夏美…」

夏美…?
私はその名前にぴんとこなかった。

「私達はあの…えっと…」
女子達はしどろもどろしていた。

私は訳も分からずその場に座りこんでいた。

「私達今、浅水サンと遊んでて」

「私には、そうは見えなかったけど…」
女子達はさすがに言い訳がつかなっかったのかそそくさと帰っていった。
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