妖怪ギライな生徒会長!
~壱~【呪いの唄姫】
犬神姫の舞
さぁて、どうしたものか。
勢いで、彗狐と猫无を呼んでしまった。
けど、今やらなきゃ
アイツは危害を加える。
「会長………このことはご内密に。今日見たこと、すべて。私たちの仕事がバレてはもともこもない。いいですね?」
「あ……あぁ」
「では……」
さぁ────
と風が吹きわたる。
黒髪で腰まであった髪は、
銀白に。
ちょこんと、
頭に獣ミミ。
実は私も半妖。
犬神とたたえられた、
妖怪の血筋が私にはめぐってる。
昔の犬神の血がまだ、
我ら一族。犬上家として、
残ってる。
その、犬上家。
今は私が当主。
会長は、依然真っ白なまま。
余計に真っ白になったけど。