オレンジ色の校舎





「あ…あわ…あっちのせ…32の席…」



「んで、その隣の38が俺」



「マジで?また2人近いのかよ!浅井今度は間違えんなよー」



ケラケラ笑う瀬川くん。小バカにされちゃったけど、何だか嬉しいな。



「永納は健真と隣だよな?」



「そーなの。あんのうるさい動物の隣だから、授業に集中出来るか不安」



いやいや麻衣さん。あなた言葉とは裏腹に顔…ニヤニヤしてますけど?あたしは黙って麻衣を見つめていた。



「で、朱希はどこの席?」



一馬くんが聞くと、瀬川くんは、ふふっと笑ってあたしの机をコツンとした。



「ココ。浅井が座ってた席だよ」



あたしの席…なの?瀬川くんがあたしを見て『ストーカーじゃないからな!』と笑った。






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