オレンジ色の校舎
「女子ってそういう話好きだな」
「女のコには大切な話だもんね。で、好きな人いるのっ?」
「いたら名前まで聞くんだろ?」
もちろんと言わんばかりに、指でオッケーサインを作った。
「好きな奴は………遥」
「遥ちゃんか…って、えっ?」
遥……ってあたし?え…嘘。一馬くんの好きな人ってあた…
「…とでも言ってほしいのか?」
クスクス笑いながらあたしを見る一馬くん。コ、コンノヤロー冗談じゃんっ。ドキッとして損した。
「残念ながら遥じゃねーよ」
「わ、わかってますよっ」
「…………好きな奴、中学の時に同じ塾だった奴…」
さりげなく、自分の恋バナを語り始めた一馬くん。って中学!?
「それって現在進行形の恋?」
「わ…悪いかよ」
うっそー!?