オレンジ色の校舎
チラッと瀬川くんのお弁当を見てみると、あたしの物よりも大きくて、男のコなんだなって思った。
「どうしたの、浅井?俺の弁当まで食べたいの?」
「ち…違うっ。違うからっ」
あたしは全否定をして、自分のお弁当を食べた。だけど、瀬川くんが隣にいることに胸がいっぱいでなかなか喉を通らない具たち。
「……そういえばさ」
「んふ?」
「浅井と弁当食べんの、初めてだな」
「……え、う…うん」
どう答えたらいいのかわからず、俯いたあたし。
「いや、初めてじゃないか。ほら…あれだよ、……ラブハン!」
「あ、あぁっ。あったねー」
すっかり忘れていた、ラブリーに瀬川くんと麻衣にたっちーと行ったこと。
でも確か、ほとんど瀬川くんと2人きりだった記憶が…。