オレンジ色の校舎





それにあたしは両親に進路の相談をした。K大に行きたいことも、県外に出たいことも。



『遥が本当に養護教諭を目指しているなら、あたし達は応援するわよ』



両親はあたしの目を見て頑張れ、と言ってくれた。あたしは涙が出そうになった。なんだか離れちゃうんだなって実感した。



「健真と永納も結ばれて、浅井もK大への受験を両親と決められてよかったな!」



もちろん、背中を押してくれた瀬川くんにはたっくさんお礼を言った。



「せ…瀬川くんもよかったね」



瀬川くんもN大のことを両親に言ったらしい。最初は反対されたけど、瀬川くんの熱意に負けて了承したらしい。



「本っ当!マジ無駄な体力使ったしー」



「あははっ。大変だったね」



「まー自分の将来だし、干渉されたくねーもんなっ」



サラッと言った言葉だったけど、あたしの胸には響いた。






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