オレンジ色の校舎
「あ!」
みんなが帰ろうとした時に、たっちーが何かを思い付いたように声をあげた。
「夏休みの最終日、クラス全員で花火大会しようって話してんだけどやんねーか?」
「うわ、楽しそうだなぁ!」
「その前に、課題終わらせなきゃね、たっちー」
麻衣の言葉に泣き真似をするたっちー。花火…大会か。楽しそうだなぁ。
だけど、楓ちゃんの告白が成功して瀬川くんと楽しそうにしていたら…どうしよう。
「花火大会…いいんじゃね?」
珍しく、一馬くんが呟いた。
「須田ちゃん家の近くの公園とかはどう?」
「それで須田ちゃんにも責任を取ってもらうわけかっ」
「そーゆうこと」
話は進めちゃってるけど、須田ちゃんは大丈夫なのかな?
「じゃあ帰ろっか」
麻衣があたしの表情をチラッと見て、みんなに呼び掛けた。