オレンジ色の校舎
「長かったわね」
麻衣の元に帰ると、表情を変えず花火を見つめたまま呟いた。
「……告白ってすごいね」
「橋本さん告白したんだ?」
「うん。…結果はダメだったみたいなんだけど」
「それでもいいじゃない。結果を気にしてたら、いつまで経っても告白出来ないし」
あたしに言ってるんだな。そう思って麻衣を見ると、麻衣は慌てて目をそらした。
「みんなかなりはしゃいでるね」
「明日から学校なのに、あんなに元気であのコ達大丈夫なの?」
あたしは、大人目線の麻衣に笑ってしまった。
「永納ー!」
すると、どこからかたっちーの声が飛んできた。
「一緒に花火しようぜ!」
「はぁ…さっきもしたじゃない」
「さ、さっきとは違くて…今度は2人でしようよっ」
うーんと悩む麻衣を横目に、あたしの存在が気になるのか、あたしをチラチラ見てくるたっちー。