オレンジ色の校舎
10.夏休み明けの2人
「麻衣おはようっ」
「おはよー。テンション高いね」
ドキドキの夏休みも終わり新学期だ。夏休みが名残惜しい気持ちと学校が始まる楽しみが交わる。
「どれどれ、一夜明けたあんたの旦那を見てみようかね」
麻衣さーん、その口調は夏の暑さでやられちゃったの?
「てか、せ…がわくんはまだ来てないよ」
「あら、把握済みってわけね」
昨日はあれから、須田ちゃんが酔っていたため即解散になった。
帰りは麻衣と夜道を帰った。実は瀬川くんが送ってくれる、と言ってくれたんだけど…
『せがぁー、あたひの話あいへになれーい』
須田ちゃんに横取りされてしまった。そして、瀬川くんだけでなくたっちーと他数人が犠牲になったのだった。
「まだかなぁ…」
「恋人ができた次の日はこんなにも変わるのね」
「そ、そんなこと…」
「よっ、待たせたな!」