オレンジ色の校舎
すると、あたしと麻衣の前に大きな体が立ちはだかった。あたし達が見上げると、
「おはよう、永納!俺の登校を待ってたんだろー?」
「「………」」
唖然としてたっちーを見た。いやたっちーの話なんてしてないんですけど。
「自意識過剰もほどほどに」
たっちーのほっぺたをペチッと叩いた麻衣。麻衣からのボディタッチに顔を赤らめたたっちー。
「ボディタタタタッチ!」
「リアクションうるさい」
「だだだって…もうっ!!新学期早々ドキドキさせんなよーっ」
ドキドキの嬉しさを叫ぶたっちーと、何も気づかずに首をかしげる麻衣。
見てて飽きない2人。暑さを忘れるほどのやり取りを見ていると、
「おはよう、浅井!」
「……!!」
あたしの心臓が飛び出した。