オレンジ色の校舎
「瀬川くん…人気者じゃん?だから、あたしと付き合ってることになって大丈夫かな?」
「まぁ…少なくとも、このクラスの瀬川ファンは大丈夫じゃなんじゃない?」
「え?」
「周りを見てごらんよ」
あたしは教室を見渡した。……わ…わぉ!!教室には、ハートハートハートだらけ!?
「昨日の花火大会が効いたのかしらね?」
なんと、カレカノが増えていた。それもクラスの半分以上がカップル成立。
「何人かの瀬川くん狙いのコも、カレカノになっちゃってるし、大丈夫よ」
「そうなのかなぁ…」
「ただし、1人を除いてはね」
そうだ。あたしはまだあの人に伝えていない。麻衣の元を離れて、その人の元へ向かった。
「か…楓ちゃん」