オレンジ色の校舎
「い、行こう、瀬川くんっ。お腹空いてるでしょ?」
「あ、あぁそうだなっ。テントに行こうぜ」
たっちーの肩を組んで先に歩き出した瀬川くん。かなーりぎこちないあたしたち。
「あんた達、変」
「あははは…」
「チューでもしたの?」
「す、するわけないよっ」
「だよねー」
クスッと笑って行くよ、とあたしの手を引いて歩いていく麻衣。
「何かあったんでしょ。体育祭が終わってからじっくり聞くから、今は瀬川くんとラブラブしてなさい」
「ラララ、ラブラブ!?」
「あーお弁当楽しみー」
棒読みでお弁当が楽しみという麻衣がおかしかった。だけど、それは秘密ねっ。
お弁当は瀬川くん達とは食べなかった。なぜなら、楓ちゃんが待っていてくれたから。
「早く食べよっ。あたしお腹ペコペコなんだーっ」