オレンジ色の校舎
12.本音と溶けるアイス
「……だるい」
「仕方ないじゃん。浅井同士なんだから」
一馬くんと2人で体育祭の余韻に浸る教室を後にして、校庭へ向かった。
「おぉ!君達、来てくれてありがとうな!早速だが、そこの道具を用具室に持っていってくれ」
砂まみれの大縄、フラフープ、コーンの山や他にもたくさんの用いられた道具があった。
「あの先生…人使い荒いよぉ」
「……早く終わらせるぞ」
渋々と細かいものを持って用具室に向かおうとした。……が、
「お前少なすぎ。もっと持てよ」
自分的にはかなり持っていたはずなのに、一馬くんに荷物をプラスされた。
「ち、ちょっ…重いって!」
「何、可愛いコぶってんだよ。それくらい余裕だろ?」
「あたしは女のコなのっ」