オレンジ色の校舎
そうこうしているうちに用具室着いて荷物を下ろした。一馬くんのおかげで腕が痛いよ。
「さー残りも取りに行くぞ」
そんなあたしの心境も知らずに、ケロッとした表情で用具室を出た一馬くん。
「あ…あのさ、一馬くん!」
「何だよ。恋の悩みか?」
「ち、違うよっ。一馬くん…進路どうなったのかな…って」
一馬くんの足を運ぶ速さが少し緩くなった。
「本当にS大に行かないの?大学でしたいことあるんじゃないの?……K短でいいの?」
「またその話か。前にも言ったよな?俺は頭がいいから短期集…」
「そんなの…ただの言い訳だよ。自分の意志くらい強く持たなくちゃ!」
「……なんでそんなこと遥に言われなきゃなんねーんだよ。関係ないだろ?」