オレンジ色の校舎





家に帰って準備しなくちゃ、と帰る支度をし始めたあたし。そしてちょっぴり瀬川くんを見てみた…けど、



クラスの男女と話に花を咲かせている最中で、あたしには気づかなかった瀬川くん。



……まぁ、仕方ないっか。



それに教室に残ってたから、少しあたしを待っててくれたのかなって期待しちゃった。



な…あたし何考えてんの!!



自分が恥ずかしくなったあたしはそそくさと教室を出た。



「こ…こんなことばっかり考えてたら、瀬川くんに嫌われちゃう」



慌てていたせいか、靴を落としてしまった。あたふたしながら拾おうとすると、



「何焦ってんの?」



ハイ、と靴を渡してくれたのは…瀬川くんではなく、一馬くんだった。



「なんで一馬くんがいるの?」



「さっきまで遥と一緒に、雑用させられてたじゃん」



「あ、そうだったねっ」






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