オレンジ色の校舎
あははと笑い、一馬くんから受け取った靴を履き替えた。
「そんなに朱希のこと考えてたのかよ」
「ハ…ハズレではないー」
「おい、ブサイクな顔すんな」
「か…一馬ぐーん」
「あぁ、もうっ」
すると、一馬くんがゲンコツをくらわせた。は、はぁ!?
「そんなに朱希のことを考えるなら、朱希んとこ行け」
「だって瀬川くん教室で…」
「そこにいるけど」
え?
慌てて振り返ると、一馬くんの言う通り…瀬川くんがいた。
「な、本物だろ。じゃ俺は帰るからな」
あたしと瀬川くんを残して、一馬くんは帰っていってしまった。
「……浅井」
「は、はいっ」
「今日、打ち上げ来るの?」
「へ?…あ、うん、行こうかなって考えてるんだけど…」