オレンジ色の校舎





あははと笑い、一馬くんから受け取った靴を履き替えた。



「そんなに朱希のこと考えてたのかよ」



「ハ…ハズレではないー」



「おい、ブサイクな顔すんな」



「か…一馬ぐーん」



「あぁ、もうっ」



すると、一馬くんがゲンコツをくらわせた。は、はぁ!?



「そんなに朱希のことを考えるなら、朱希んとこ行け」



「だって瀬川くん教室で…」



「そこにいるけど」



え?



慌てて振り返ると、一馬くんの言う通り…瀬川くんがいた。



「な、本物だろ。じゃ俺は帰るからな」



あたしと瀬川くんを残して、一馬くんは帰っていってしまった。



「……浅井」



「は、はいっ」



「今日、打ち上げ来るの?」



「へ?…あ、うん、行こうかなって考えてるんだけど…」






< 333 / 574 >

この作品をシェア

pagetop