オレンジ色の校舎
『遥、準備出来た?』
「あぁぁー…、もうちょっと待ってぇ」
麻衣からの電話に答えながら、必死に打ち上げに行く準備をするあたし。
『もう、早く準備しなさいよ。待たせてるんだから』
「ご、ごめんなさいっ」
電話を切った数分後、あたしはようやく家を後にした。ダッシュで待ち合わせ場所に向かう。
待ち合わせ場所に着き、息を切らしながら周りを見てみたが…麻衣はいない。
「あれ?ココって言ったよね?」
先に来てるはずなのに…おかしいな。キョロキョロしていると、肩を叩かれた。
「あの…」
「は、はいっ!」
振り向いてびっくり。麻衣がいたんでしょって?違う違う。全然予想外の人。
「よっ、浅井!」
あたしの目の前には、瀬川くんがいた。