オレンジ色の校舎





うんうん頷いてあたしの洋服をに顔を埋めた麻衣。あたしは麻衣を優しく包み込んだ。



麻衣をこんな風に見守るのって初めてだなぁ。麻衣はいつも素っ気ないけどあたしに勇気をくれて…



何かあったら必ず相談に乗ってくれて、あたしの長電話にも付き合ってくれて。



瀬川くんとのことも、誰よりも応援してくれた麻衣。



「大丈夫、麻衣の傍にずっといるからね」



麻衣、支えてもらった分…今度はあたしが支えるからね。



「浅井っ!」



振り返ると、瀬川くんと一馬くんが立っていた。



「健真がすっごい動揺しながら2階に行ったんだけど、何かあったのか?」



「てか、永納も……一体どうしたんだよ?」



あたしは深呼吸をして2人に伝えた。



「これは2人の問題。だから…あたし達は何もしない方がいいよ」






< 346 / 574 >

この作品をシェア

pagetop