オレンジ色の校舎
うんうん頷いてあたしの洋服をに顔を埋めた麻衣。あたしは麻衣を優しく包み込んだ。
麻衣をこんな風に見守るのって初めてだなぁ。麻衣はいつも素っ気ないけどあたしに勇気をくれて…
何かあったら必ず相談に乗ってくれて、あたしの長電話にも付き合ってくれて。
瀬川くんとのことも、誰よりも応援してくれた麻衣。
「大丈夫、麻衣の傍にずっといるからね」
麻衣、支えてもらった分…今度はあたしが支えるからね。
「浅井っ!」
振り返ると、瀬川くんと一馬くんが立っていた。
「健真がすっごい動揺しながら2階に行ったんだけど、何かあったのか?」
「てか、永納も……一体どうしたんだよ?」
あたしは深呼吸をして2人に伝えた。
「これは2人の問題。だから…あたし達は何もしない方がいいよ」