オレンジ色の校舎
「じれったすぎて、見てるこっちがイライラしちゃった。だーかーらっ、瀬川くんにフラれてから後押ししたの、ねっ瀬川くん?」
「楓ちゃん…」
自分がフラれたことまで暴露するなんて…
「あ、遥ちゃん、勘違いしないでね?これはフラれたことも言わなきゃ、後押しに繋がらないのっ。それにあたしがいい女ってことも証明しなくちゃ!」
みんなは一斉に大・爆・笑。男子は『惚れたぞー橋本!』と、女子は『意外な一面にビックリ』と楓ちゃんを見直していた。
「これって…良い方向に向かってるのかな?」
「…多分、な」
「はーいみんな!朱希と浅井のクラス公認を記念して、俺ん家からサービスだよっ」
すると、まさかのたっちーが登場した。さっきの動揺の顔はなく、アイスを両腕に抱えてニコニコしていた。