オレンジ色の校舎





「じれったすぎて、見てるこっちがイライラしちゃった。だーかーらっ、瀬川くんにフラれてから後押ししたの、ねっ瀬川くん?」



「楓ちゃん…」



自分がフラれたことまで暴露するなんて…



「あ、遥ちゃん、勘違いしないでね?これはフラれたことも言わなきゃ、後押しに繋がらないのっ。それにあたしがいい女ってことも証明しなくちゃ!」



みんなは一斉に大・爆・笑。男子は『惚れたぞー橋本!』と、女子は『意外な一面にビックリ』と楓ちゃんを見直していた。



「これって…良い方向に向かってるのかな?」



「…多分、な」



「はーいみんな!朱希と浅井のクラス公認を記念して、俺ん家からサービスだよっ」



すると、まさかのたっちーが登場した。さっきの動揺の顔はなく、アイスを両腕に抱えてニコニコしていた。






< 356 / 574 >

この作品をシェア

pagetop