オレンジ色の校舎
やっぱりたっちーも気になってるんだね。
「ねぇ…麻衣はたっちーに会って何を話すの?」
少し沈黙を置いてから麻衣は口を開いた。
「昨日いっぱい考えた。最初は許してもらうことだったけど、それって本当に合ってるのかなって思ったんだ」
「え?」
「今、あたしはたっちーの傍にはいられないって思った」
「そ、れって……」
「うん。別れようと思って」
悲しそうに笑う麻衣。こんな麻衣は初めてだ。
「遥も瀬川くんもこのままの状態に板挟みされたら困るでしょ?だから…」
「た…たっちーの気持ちはまだわからないじゃん。麻衣の気持ちだけで決めちゃダメだよっ」
「じゃあ、どうすればいいの?あたしが最低なことをしたのは事実なの。それに…仕方ないんだよ」