オレンジ色の校舎





そんなの違うよ。絶対に…何かが間違ってる。



「ごめん、あたし…遥にも八つ当たりしたね」



「八つ当たりしていいよっ。だって麻衣は、昨日も打ち上げの後も悩んだんでしょ?」



「悩んだけどこの答えしか見つからなくて」



悩んだ後に答えはあるのだろうか?でも、解決策が見つからないこともわかっていても悩むんだ。



「……後悔、しないの?」



「かなり後悔するよ。だけどあたしは諦めない」



「え?」



「また、たっちーに振り向いてもらえるように努力すんの」



麻衣はこんなにもたっちーのことを好きになってたんだ。



「とりあえず、たっちーと話さなきゃ事は進まない。てことで、ちょっとだけあんたの彼氏借りるね?」



「え…?」



麻衣はニヤリと笑った。






< 362 / 574 >

この作品をシェア

pagetop