オレンジ色の校舎

「麻衣と…話し合わなきゃね？」



「でも…」



「今回のことはたっちーにとってもいいことじゃない。だけど、この関係だって良くないよっ」



今のままじゃいけない。たっちーだけじゃなくて麻衣も…そして海くんも崩れちゃう。



「それに、別れる…別れないは２人が決めなきゃいけないんだよ。自分達で始めた交際でしょ？周りの人は左右しないんだからね」



あたしにしては保護者感覚で言い過ぎちゃったかも。ちょっぴり反省。



「……立場が逆ってウケるな」



「え？」



「いつもなら永納や俺が後押ししてやんのに、いざとなったら浅井にしてもらってさ」



「あたしだってたまには…」



「朱希が浅井を好きになったの、わかる気がするかも」



へへっと笑ってあたしを見たたっちー。恋愛感情じゃないけど、少しだけドキッとした。



「あ、勘違いすんなよ？俺は永納しか見てないから！」



「あ…あたしだって瀬川くんしか見てないもんっ」