オレンジ色の校舎





「よしっ、ちゃんと永納と向き合って話すよ。逃げないで永納の目を見る!」



徐々にいつものたっちーが出てきた。よかった。しょげてるたっちーはたっちーじゃないもん。



「……なぁ浅井、永納は俺と別れるつもりなんだろ?」



「え…」



イキナリ立ち上がったたっちーが切なく笑ってあたしを見た。たっちーは麻衣の気持ちに気づいていた。



「だけど、俺は別れる気はない。それに海とキスしたって俺とその何倍も何十倍もキスすればいい!……初チューもまだだけど」



「わー変態参上だー。麻衣に嫌われちゃえー」



「おいっ!てか棒読み怖いから!それに応援してくれよーっ」



「変態の応援をする気はありませーん」



………嘘だよ。



麻衣とたっちーのことを応援しないわけないじゃん。






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