オレンジ色の校舎
そして、あたし達は笑い合った。いつもと違う距離にドキドキしながら。
「き…来てくれてありがとう」
「いいえ。浅井のためだから」
「あたし…が、頑張ってくる」
最後にスペシャルサービスで、頭を撫でてくれた瀬川くん。
これで、明日は大丈夫っていう気がするよ。
そして試験当日を迎えたあたし。朝ごはんもしっかり食べて、試験に挑んだ。
筆記試験は…何とも言えない結果に。だけど、悔いはなかった。
そして、いっぱい練習してきた面接。やっぱり緊張したけど、自信を持って挑めた。
無事、合格しますように、と強く…強く祈って、あたしはK大を後にした。
───────…
「浅井、おめでとう!」
1週間後、須田ちゃんに呼ばれて職員室に行くと、祝福の言葉が降りかかった。
「無事合格したぞ!」
「ほ…本当ですか!?」
「あぁ。一安心だなっ」
やった!あたし、K大に合格したんだっ!大急ぎで教室に向かい、麻衣の姿を見つけた。